「ジャーヘッド」新卒社会人の苦悩

2006年5月2日火曜日

45_映画・音楽・読書

t f B! P L
jarhead
こんなところにもサンタクロースはやってきます。去年は僕でした。
「アメリカンビューティー」でアカデミー賞を獲ったサム・メンデスの最新作デス。戦争が好きではないので、戦争映画のストライクゾーンも狭い私デスが、けっこう楽しめました。批評家大絶賛なのもよくわかります。さすがサム・メンデス。
湾岸戦争の時に、スナイパーとして戦地に赴任した若者の話。
戦争の是非を問うような描き方をせず、淡々と戦地の若者達の日常を描く手法。きわめてニュートラルな視線の映画だと思う。ただ、この作品のように、明確な反戦メッセージのないニュートラルな映画は、戦争肯定映画と言われがちだけどね。


この映画の兵士達の多くは、湾岸戦争の正当性とかイデオロギーにこだわりはなくて、ただ与えられた仕事をちゃんとやりたいだけ(当然、好戦的なキャラもでてくるけど)。ちょうど、新卒の若者が企業に入って、組織の言われるがままに研修をこなしたり、プロジェクトを遂行していったりするのと変わらない。
「あなたは目もいいし射撃もうまいので狙撃手になりなさい」
「あ、はい。がんばります…」みたいな。
例えば、新卒でライブドアに就職したコンピュータの得意な青年だって、目の前にある業務の効率化とか、サーバーの管理とか、自分の与えられた仕事をちゃんとやることで達成感や評価を得ているのだから、ある日突然「あんたのとこの社長は株主を欺いたからお前のやってる仕事も無意味だ~」なんて言われてもピンと来ないだろうし。
で、主人公達は、せっかくスナイパーとして訓練をしてきたので早く撃ちたくてたまらない。でも、待ってる時間やそれ以外の任務ばかりで、なかなかスナイパーとしての任務(敵の要人狙撃など)が全然来ない。
別に人を殺したくてうずうずしているとか、クウェートの民衆をイラクから云々…とかいう理由じゃない。ただ、スナイパーとしての任務を遂行することで、戦地での自分の存在意義を確かめたいのだ。
まさに、企業の中での自分の存在価値って何?と悩む青年のごとし。
ジェイク・ギレンホールって、眠たそうな目と、への字の唇が、マコーレーカルキンとウィリアム・ボールドウィンに似てると思った。「ブロークバックマウンテン」にも出てます。
ピーターサーズガードって、冷たい目線と神経質そうなしゃべり方が、すごくジョン・マルコビッチに似てると思った。「フライトプラン」にも出てます。
ジェイミーフォックスの存在感、抜群です。
評価:B-(戦争は嫌い。サム・メンデスは好き。)

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