ぢブリ最新作「ゲロ戦記」(後編)

2006年9月19日火曜日

06_ウソ日記

t f B! P L
gerosenki03
♪こ~ころオナニ~にたとえよぉ~
ゲロ戦記(前編)からの続き。
さんざん吐き終わった後、119番オペレーターとの会話を再開。救急隊員が来るとのこと。
でも救急隊員が来たとしても、ゲリラ戦が止まらないので動けない…。
15分ほど経って救急隊員到着。トイレの窓がオフィスの入り口側に面しているので、音でわかるのだ。
僕は、トイレの中心からうわずった声で叫んだ。「すみませぇぇぇん、あと5分ぐらい待って下さぁぁい。」
10分後、とりあえずトイレから出た。もう、漏らしても知らんぞ、と。
よろよろしながらオフィスの入り口の鍵を開け、救急隊員を招き入れる。
担架に乗るように促されたが、オフィスのセコムをオンにしなければいけない。
「すみません、戸締りを…」と、担架を拒否し、セコムをセット。オフィスの外まで自力で歩き、そこから担架に乗る。
オフィスの前は救急車が入って来られないほどの狭い路地なので、救急車の止めてある大きめの通りまで、担架に乗せてもらって50mほど運ばれた。久しぶりに夜空を見た。東京の星も悪くない。
夜なので通行人は少ないが、さすがに救急車の周りではジロジロ見られた。
「この坊主、飲みすぎたな」とでも思われているのだろうか。
待ってくれ、僕は酒を一滴も飲まないのだ。
救急車内で、身元や容態を聞かれ、血圧や体温をとられる。
受け入れ先を無線で探している間、10分ほど待機。その間に漏らしたらどうするんでしょう?
やがて走り出す救急車。どこかの病院に連れ込まれ、再び血圧や体温をとられる。
医者「どうしたの?」
dygo「ゲリラ戦闘中にゲロ戦記が…。」
医者「はぁ?」
dygo「す、すごく気持ち悪いんです。食べ物で思い当たるのは2時間ぐらい前に食べたマグロの刺身ぐらいなんですが、すごくおいしかったです。」
医者「……。じゃ、とりあえず吐き気を止める点滴を打ちましょう。」
そ、それだけなのか。
まあいい。ラッキーなことに吐き気は少しおさまってきていたのだ。
美人ナースに点滴をつけてもらう。
「またトイレ行きたくなったりするかもしれないから、動いても抜けない所に刺すね。」
と、今まで経験したことのない、前腕の微妙な位置にブスッ。拷問の角度だ。
「うぅ、全部私がヤリました…」
点滴の間、暗い処置室で1人残される。
ところで、僕はいったいどこの病院に運ばれたのだろう?
点滴の刺さってない方の腕で携帯を取り出し「モバイル版Yahoo!地図情報」にアクセス。
「現在位置を確認」をクリック。なるほど、目黒線奥沢駅からそう遠くない場所だ。
さすがGPS携帯。今の時代、人を監禁する時は、まず最初に携帯を奪わないといけないな。
gerosenki04
1時間ほど経っただろうか? 点滴が終了。いつのまにか、吐き気も腹痛もおさまっていた。
時計は2時をまわっている。
美人ナースが言った。
「あ、もう電車は終わってるね。家どこ? あぁ、近いのね。じゃ、タクシー呼んであげるね」
…そうですか。このまま処置室に泊めてくれるんじゃないのか…。
保険証も持っていなかったし、深夜で受付も閉まっていたので、5,000円を預かり金として請求される。後日清算に来いとのこと。
サイフをみると1,000円札が4枚だけ。ふぁぁぁ~っく!
と思いきや、500円玉が奇跡的に2枚。
いくら「おサイフケータイやカードの普及で現金はいらなくなる!」と言っても、こういう時にはやはり現金しか使えないのだ。現金バンザイ!
タクシーが来た。タクシーの運転手がものすごく心配そうに「大丈夫ですか?」と聞いてくる。「具合が悪くて担ぎこまれた人を送る」ということを聞いていたらしい。車の中で吐かれちゃたまんねぇ、そんなテンションだ。
病院で5,000円をしぼり出した結果、サイフにはもう300円程度しか残っていないので、タクシーの支払いはクレジットカードだ。
家に着いたのは朝の3時近く。
これが私の夏のゲロ戦記です。
全部ウソです。携帯のGPS機能を使いたかっただけです。

自己紹介

自分の写真
11/21生まれのA型
美しいウソが大好物
笑う門には福来たる~♪

DYGOに応援メッセージを送る!

名前

メール *

メッセージ *

ウソを検索

積み上げたウソ

人気の投稿

QooQ