「フィクサー」デキる男のハードな戦い

2008年5月21日水曜日

45_映画・音楽・読書

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群馬県鶴生田川(つるうだがわ)にて。
世界一のこいのぼり(約5,000匹)。
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「フィクサー」を見た。
素晴らしい! 今年最初のパーフェクト作品(といってもアメリカ公開は去年だけど)。
映画ポスターとかには「衝撃のラスト15分を見逃すな!」みたいな、またまた馬鹿げたキャッチコピーがついてますが、そんな気のきいたどんでん返しはないので、期待しない方がいいです。この映画は全体がいいんです!
しかも、強いて言えば、最初の15分の演出が絶妙。
最初の15分で「観客に対する明確な説明をするシーン」と「観客を置き去りにする意味不明のシーン」を共存させることによって、オーディエンスの心をグイッとわしづかみにする。しびれるぅぅぅ!
まず、ジョージ・クルーニーがどういう人物でどういう能力を持っているのかを明確に説明する無駄のないシーン。こいつはめちゃくちゃ頭のキレる男ですよ、と。
それと同時に、支離滅裂なことをしゃべりまくる男の声、めっちゃくちゃナーバスになってるおばさん、意味不明の爆発など、わけのわからないシーンが織り交ぜられる。まるで「MI:3」のオープニングのように唐突だし「LAコンフィデンシャル」のオープニングのようにゴチャゴチャしてる。あれ? あたし、この映画についていけるかしら? と不安になる。
というわけで、不安を抱えた観客は、唯一頼れそうな男=ジョージ・クルーニーに完全に感情移入して映画のストーリーを追っていくことになる。
アカデミー賞7部門ノミネートも納得の名作。
しかし、なんで日本の映画会社はネタバレチックなキャッチをつけるのでしょう。
「ラスト7分11秒、あなたは絶対騙される」とか「映画史上最も切ないハッピーエンド」とか「この映画には、ある秘密があるので絶対誰にもしゃべらないように」とか。
それをキャッチにしたところで動員数に結び付けられるとでも思っているのでしょうか? むしろ、見に来た客の満足度を著しく低下させるリスクの方が高いと思う。客はビデオを借りに来ているのではない。わざわざビデオになる前に映画館に足を運んで1,800円を払おうとしているんだ。その客に対して「ラスト7分11秒、あなたは絶対騙される」とか「衝撃のラスト90秒」ってなんですかね? 「一旦解決して謎が解けたと思ったところで、どんでん返しがありますよ~。味方だと思ってた意外な人が犯人ですよ~。」ってバラしているわけでしょ? そんなの聞きたくないんです。
「あの映画って、すごいどんでん返しがあるんだってさ。あんまり興味なかったけど、やっぱり見に行こうかな」って、ならないでしょ普通。見に行く人はそんなことを言われなくても見に行く。口コミで見に行く人は「どんでん返しがすごい」と薦められたからじゃなくて、「おもしろい」と薦められたから見に行くんでしょ? 
「全米が泣いた!」とか「この夏最大ヒットのアクションスリラー!」とかの常套句なら、ジャンル説明に毛が生えた程度だから、人畜無害で許せる。邦題を安易に「愛と哀しみの…」とかにするのも許せる。とにかくネタバレチックなキャッチ・フレーズだけはやめてほしい。ほんとうに。
映画会社の広報の人たちって、映画をあんまり好きじゃない人たちばかりなのかなぁ…。
dygoの満足度:A(文句なし!)
全部ウソです。さんざん映画会社によるネタバレ・キャッチコピーの文句を言っておきながら、けっこう映画の内容に触れている僕です。

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