「リトル・ミス・サンシャイン」

I still got Nazi bullets in my ass!
「世界最速のインディアン」と並び、今お薦めの気持ちよくなるロードムービーがこれだ！
これはいい感じにヒットしているから、あまり力説しなくていいんだけどね。
父、母、息子、娘、祖父、叔父の6人がおんぼろバンに乗って旅をするのだが、どのキャラも若干の問題を抱えていて面白い。
バンの中で展開される6人の会話や口論は、ちょうど1人の人間の頭の中の葛藤みたいなもんだ。
ちょうどバンが脳みそで、その中でいろんな自分が、ああだこうだと言って悩んでるイメージ。
父：ありがちな自己啓発法を提唱し「成功するにはポジティブ思考だ！」とウンチクを語っているが、自分自身は成功していないし、現状に苛立ちを感じており穏やかでない。プライド高い。
息子：自分の信じる目的のために、他人の意見や声を完全シャットアウト。
叔父：信じてきたものに裏切られて、超悲観的。プライド高い。
祖父：下ネタ大好き。女大好き。快楽大好き。ウジウジしてないで心のままに何でもやっちゃえよ！　というチョイ悪。ある意味、純粋なガキのままのようなオトナ。
娘：素直に夢を見る最も純粋な子供。素直故にちょっと不安になることも。
母：いわゆる普通のオトナ。だからちょっと現実的過ぎて、夢は否定しないけど過大な期待も持っていない。
ね? 自分が悩んでいる時に、頭の中でこんなタイプのキャラ達が暴れていることありません？
そして、その時のテンションとか、その時に一緒にいた友達の助言とかによって、誰が勝つかが変わってくる。
で、最終的に出る答えが、
「自分を信じて、やりたいことをやるのが一番幸せだ」
ってことだったりするのよね。
なんか映画の話とズレてきたけど、とにかくいい感じの作品だよ。
輝いてます。微笑みこぼれます。
評価：A　（程よく毒の効いたポジティブ主義ロードムービー）