「ダイハード4.0」別にダイハードじゃなくていいじゃん。

2007年8月29日水曜日

45_映画・音楽・読書

t f B! P L
diehard40.jpg
Live Free or Die Hard!
良く言えば「迫力あって面白い」なんだけど、厳しく言えば、ダイハード・シリーズである必要がまったくない。おなじみのジョン・マクレーン刑事ではなく、別のキャラクターでサイバーテロを題材にしたアクション映画を作ったとしても同じ。
ジョン・マクレーン刑事お得意の皮肉いっぱいのセリフも、4作中で最も面白さに欠けるし、「巻き込まれたから仕方なく戦う」ではなく、積極的にヒーロー的な行動に出る。
金はかかってるからアクションは文句なしで迫力あるんだけど、おいしいアクションは予告で全部見せてるし、「必然性のあるアクション」は少なかった。アクションをダンスに例えると、コリオグラフィ(振り付け)はアクロバティックですごいのだが、ストーリー上での必然性が弱いってこと。「そのスピンやジャンプはすごいけど、なんでそこでやるの?」みたいな。
僕は当然パート1への思い入れが強いけど、ジョン・マクレーンがジェームズ・ボンド化した2も3も好きだ。それなのに、この4はどこか乗り切れなかった。
犯人グループの、動機も目的も手段もイマイチ納得できなかった。やってる悪事はシリーズ中最大規模だけど、大迷惑なだけで怖さが伝わらない。
街がパニックになってる様子も、最初の30分を過ぎたらほとんど描かれず、政府のコントロール画面上に全米の半分が停電してる様子が出る程度。
だから「市民がパニックに陥っているからマクレーンが戦ってる」というイメージが伝わりにくく「ただマクレーンと悪い人が戦いたくて戦ってるだけ」に見えてしまう。
戦争を伝えるニュース映像に例えると、一人の子供が爆発で血まみれになってる映像と、ミサイルが花火みたいに飛び交う夜間空爆の映像の違いみたいなもの。前者はリアルに怖いが、後者は、例えその爆撃で10万人が殺されていてもテレビゲームのようにしか見えない。ダイハード4は後者に近いのだ。
これだけ時間と予算があったのだから、あと一歩工夫してほしかった。
12年ぶりに作ったという意味が感じられない。このレベルだったら007シリーズみたいに3~4年に1本くらい作ってくれればいいのに。そしたら今頃はダイハード7ぐらい?
厳しいことを言ってしまったので、いいところをリストアップ。
・基本的には、ちゃんと面白い。
・CG使いまくりのアクションは超迫力あり。
・今回のパートナー役ジャスティン・ロングは適役(ラーメンズで有名なマックvsパソコンのCMの本家アメリカ版でマックをやってます→http://www.apple.com/getamac/ads/)。
・マギーQがとてもかわいくてかっこいい。その他の配役もみんなすごくいい。
決して退屈な映画ではないので、お薦めはできるよ。
評価:C(通常のアクション映画だったらB。だけどダイハードとしては…)

自己紹介

自分の写真
11/21生まれのA型
美しいウソが大好物
笑う門には福来たる~♪

DYGOに応援メッセージを送る!

名前

メール *

メッセージ *

ウソを検索

積み上げたウソ

人気の投稿

QooQ