「アポカリプト」リアルな残酷描写をしたいだけ?

2007年8月27日月曜日

45_映画・音楽・読書

t f B! P L
apocalypto.jpg
レッチリのアンソニー・キーディスじゃありません。
監督がメルギブソンであることと、主人公らしき部族の青年がすごい形相をして森の中を走ってる写真。この2つ以外、一切の事前情報なしに鑑賞。
マヤ文明の末期を舞台に、主人公が別の部族の人たちに捕らえられ、戦いながら逃げる。というシンプルなストーリー。
首や腕がぶっとび、血がぴゅーぴゅー噴き出し、いやな感じで刃物が体を貫く描写だらけです。2時間20分もあるわりには、緊張感がありテンポは悪くないです。
ただ、「じゃあ、なにが言いたくてこの映画をわざわざ作ったの?」という疑問が最後まで残りました。
「生への執着」を描きたかったのでしょうか?
そのわりには、マヤ文明の建造物や文化(?)を描写するシーンが無駄に長いです。家族愛(?)の描写にも深みを感じませんでした。
歴史ドラマっぽい描写を入れて“高貴な作品”っぽいイメージを無理やり出そうとしているけど、「本当はただリアルな残酷描写を追求したかっただけ」としか感じられませんでした。
そういった意味では、バイオレンス描写を“娯楽”と割り切って描いた「300」(スパルタとペルシアの戦争を描いた作品)の方がはるかに楽しめました。
映像がパワフルであるところに価値があるからいいものの「監督の自己満足映画」寸前の危険作品だと感じました。
20年近く前の角川映画に「天と地と」という映画があります。「川中島の合戦を迫力ある映像で撮りたい!」という作り手の願望しか見えず、何のドラマ性もない、恐ろしい自己満足映画なのですが、この「アポカリプト」も非常に近いニオイがします。ギリギリそうなっていないのは、やはりメルギブソンには最低限の実力があるということなのでしょう。
ほかに、ケビンコスナーが監督した「ポストマン」という、自己満足映画があります。これは「マッドマックス2」と「北斗の拳」を1万倍薄めたような、腰の抜ける作品です。
評価:C(迫力あるし退屈はしない。でも主題が見えない。)
全部ウソです。ブレイブハートやラストオブモヒカンは大好きですが、グラディエーターにまったく心が動かなかった僕です。

自己紹介

自分の写真
11/21生まれのA型
美しいウソが大好物
笑う門には福来たる~♪

DYGOに応援メッセージを送る!

名前

メール *

メッセージ *

ウソを検索

積み上げたウソ

人気の投稿

QooQ