「ホリデイ」OLの戯言にウンザリ

2007年9月14日金曜日

45_映画・音楽・読書

t f B! P L
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I'm looking for corny in my life.
怒りのネタバレあり。
アメリカのキャメロン・ディアスとイギリスのケイト・ウィンスレットが、それぞれの失恋をきっかけにリセットするために、ネットの「家を交換しましょう」サイトで出会い、それを実行。
見てる間と見終わった直後は「まあ、楽しかったな」と思ったのだが、家に帰ってもう一度頭の中で噛み砕いているうちにイライラしてきた。
浅い!
(1)2人の女性の話が並行して進むが、意味のある対比はゼロ。ナンシーマイヤーズ監督が、失恋した負け犬OLのお話を2つ描きたかっただけ、としか思えない。で、それを正当化するために「家を交換する設定にすりゃ2人の関連性が出るからOKだな」と安易に決めただけに見える。その証拠に「アメリカ人とイギリス人の2人が家を交換した」というせっかくの特別な設定でこそ生まれるはずの笑いやサプライズは一切なし。1本の映画で2人の話を描こうとして、結局両方とも薄っぺらいエピソードだけで終わってしまった。別の人がちゃんと脚本を練れば、キャメロンで1本、ケイトで1本の面白い映画にできたと思う。
(2)「いい人」として描かれるアメリカのジャック・ブラック、イギリスのジュード・ローの、脚本上の「いい人」ぶりの描写が浅くて、説得力がない。たとえば、キャメロン・ディアスが恋心を抱いているジュード・ローが、実は2児を持つシングル・ファーザーだった、ということを彼女が知ったシーン。キャメロンが怪訝そうな顔で「バツイチなの?」と聞くとジュードが「いや死別だ」と答え、キャメロンがホッとする。ホッとするって…なんですかこれ? バツイチだったらダメで死別ならOKという基準が浅い! ジャック・ブラックも、魅力的ないい人ではなく、ただの馬鹿なお人よし程度にしか描かれていなくて説得力ゼロ。彼の良さがまったく引き出されていなかった。この消化不良の人物描写も、1本の映画に2つの物語を詰め込もうとした結果。
(3)ケイト・ウィンスレットのプレイボーイの元カレ(ルーファス・シーウェル)。彼のキャラの描かれ方があまりにも軽すぎて、そもそも彼に惚れたケイト・ウィンスレットの性格が疑われる。彼には何度も騙されまくってるのに、甘い言葉で迫られると心を許してしまうケイトがバカじゃん、みたいな。感情移入できない。
しかも、ルーファス・シーウェルの行動も不可解。彼にとっては、ケイト・ウィンスレットはただの遊び相手。なのに、なぜか仕事を投げ出してイギリスからアメリカまで押しかけてくる。そこまでしておいて、目的はベッドのみ。意味不明。
ナンシーマイヤーズ監督は僕の肌に合わないようです。彼女の「ハート・オブ・ウーマン」という作品もダメでした。メル・ギブソンが女性の心の中を読めるようになってしまう、という面白い設定にもかかわらず、すごくつまらなかった。ストーリーをまったく覚えていない。
ナンシーマイヤーズ監督、実生活で変な男に騙された経験がたくさんあるのでしょうか? 田嶋陽子教授の匂いを感じました。
この作品、形としてはまとまっているから退屈せずに見ていられるし、いいシーンも多少あります。実際に僕の女友達の間ではそこそこの評判です。
ただ、僕は嫌いなんです。現在2007年に見た洋画で堂々のワースト1位。
マズイ料理を食わされたというよりは、高級な食材を使いまくったのに月並みの料理にされた時のようなガッカリ感。刺身で食べるべき新鮮な魚を、煮込んでレトルトのカレーに混ぜられちゃったような怒り。
dygoの満足度:F(彼氏がまた浮気をした、と僕に泣きながら相談してくるものの、別れる気がまったくない女の子に対して抱くイライラ感に似ている)

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